作品紹介

  

1.アルバムCD「ことおとなう

箏一面でその歴史を紐解き現代へと音色を紡ぐアルバム
沢井忠夫・一恵に箏・三絃を師事、柳川三味線や箏組歌も研鑽を積み、演奏活動を続ける元井美智子のアルバム。「箏の歴史をおおまかに追える選曲で自身の原点と箏の音のこだわりをまとめた」という。元は十七絃独奏の「海へ」は箏へ編曲、原曲とは異なる趣を聴かせる。終曲「六段の調」は、通常の楽器より10cmほど長い“長磯”の箏に絹糸をかけて収録。

トラックリスト
1.六段の調(八橋検校)
2.五十鈴川(宮城道雄)
3.二つの変奏曲 さくらさくら(沢井忠夫:編曲)
4.二つの変奏曲 荒城の月(沢井忠夫:編曲)
5.海へ<独箏版>(栗林秀明=元井美智子編曲)
6.産まれ出づる(元井美智子)
7.鳥のように(沢井忠夫)
8.六段の調(八橋検校)<長磯による演奏>

  

2.アルバムCD「ことおとなう・Ⅱ

箏とヴァイオリン 和洋楽器が生み出すハーモニー
箏奏者 元井美智子の2ndアルバム。「Koto-ism with Vln 和洋融合・箏の可能性を求めて」とサブタイトルにあるように、師である沢井忠夫作曲「上弦の曲」を含む4曲がヴァイオリンの喜多直毅との共演。「春の海」は、ヴァイオリンと箏、尺八と箏の2バージョンを収録、聴き比べを楽しめる。

トラックリスト
1.春の海(宮城道雄)
2.鳴き砂よ~ヴァイオリンと箏のための~(沢井忠夫)
3.あこがれ(1992) (菊城正明)
4.宵待草 (多忠亮/元井美智子:編曲)
5.夜空へ(元井美智子)
6.上弦の曲(沢井忠夫)
7.春の海(宮城道雄)

  

3.アルバムCD「ことおとなう・Ⅲ

夏から冬の季節を箏で表現 元井美智子の3rdCD
元井美智子の3rdアルバムは、夏から冬の季節をイメージして作られた曲と十七絃の魅力を生かした作品など6曲を選曲。「ロンドンの夜の雨」は、現行の箏と、大正時代作と推定される長磯の箏との聴き比べが楽しめる。「十七絃二面の為の一章」は姉弟子である竹澤悦子とのデュオ。

トラックリスト
1 .ロンドンの夜の雨(宮城道雄)
2. 十七弦二面の為の一章(栗林秀明)
3~6. 喜怒哀楽 (元井美智子)
7. 風にきけPartⅡ (吉崎克彦)
8. 小さい秋みつけた(中田喜直/編曲:元井美智子)
9. 雪の幻想(筑紫歌都子)
10. 六花幻想(沢井忠夫)
11. ロンドンの夜の雨(宮城道雄)<長磯・テトロン絃による演奏>

  

4.アルバムCD「ことおとなう・Ⅳ

箏・三味線の余韻の美しさを堪能 元井美智子の4th CD
「改めてお箏とお三味線の余韻の美しさを堪能していただける作品」を目指したという元井美智子の4thアルバム。恒例の“聴き比べ”は、端歌物・祝儀物に分類される「寿」を柳川三味線と地唄三味線による2通りの演奏で。追善曲「花形見」は葛原家に伝わる長磯箏での演奏。その他、昭和期に生まれた名曲の数々を独奏で美しく奏でる。

トラックリスト
1. 端唄「寿」(作詞:鉄 重/作曲:政島検校・菊永検校)
2.端唄「花形見」(作詞:不詳/作曲:葛原勾当)
3.~5.箏独奏のための無言歌集(唯是震一)
6. 子守唄変奏曲(平井康三郎)
7. 春の姿(衛藤公雄)
8. 綺羅(杵屋正邦)
9. 讃歌(沢井忠夫)
10. 端唄「寿」(作詞:鉄 重/作曲:政島検校・菊永検校)

  

5.アルバムCD「ことおとなう・Ⅴ

師・沢井忠夫作品を中心に 元井美智子の5th CD
元井美智子のアルバムシリーズ5作目は、師である沢井忠夫作品を中心に構成。師から習った経験をベースに、自身の解釈も加えて表現する。冒頭のオリジナル曲は、現代の箏とピアノ、長磯箏とフォルテピアノの2バージョンを収録。「情景三章」は、最新録音と20年前の録音の両方を収載。

トラックリスト
1.  ピアノと箏のための「F」
2.~6.  甦る五つの歌
7. 華になる
8. 朝のうた
9~11. 情景三章
12. ピアノと箏のための「F」
13~15. 情景三章

    

 

6.書籍 「八橋の虹」

知られざる江戸時代の音楽家、八橋検校の生涯と功績。

八橋検校は箏曲(箏や地歌三味線の曲)の演奏家・作曲家として活躍し、現代の箏曲の基礎を築いた重要人物。しかし、その功績は意外にも一般にはあまり知られていません。本書では、八橋検校の生き方や業績に焦点を当て、読者に箏曲の魅力を伝えようと試みています。
箏曲に関心のある方はもちろん、日本の伝統音楽の歴史に興味があるすべての方におすすめの一冊です。